「格安スマホ、競争透明に 通信速度の開示要請へ 」総務省、大手と比べやすく(日本経済新聞2017年2月8日)の記事です。大手キャリアから回線を借り受けて事業をするのが格安SIM提供会社ですが、事業者によって速度のばらつきの大きいため、2017年度中に速度開示を総務省が求めるようです。通信速度と料金を比べて事業者を選べるようにすることで、大手携帯会社から乗り換えるメリットとデメリットを
iPhone7が発売され、SIMフリーのiPhoneにも興味がでてきた方も多かったと思います。前回のSIMフリーiPhoneの記事では、SIMフリー端末でも大手キャリア(docomo、SoftBank、au)のSIMは使えるので、iPhoneの残債があったとしても本体だけ乗り換えるのも可能ですよとお伝えしていました。SIMフリーiPhoneを手に入れ、キャリアの契約が切れるタイミングになったら、どの格安SIM会社に乗り換えよう?と考えた時「いったい格安SIMはどのくらいの速度が出るのか?」誰もが疑問に思うことを、確かめていきます。※すべて自腹契約のSIMで調査しています。
2017年2月3月の格安SIM 速度測定結果
12月の格安シム購入の目安にしてください! どの会社のSIMでもそうなのですが、データSIMであれば気に入らない場合にはすぐに解約が可能なのはメリットですね。ここらへんを普通の大手キャリアのように2年縛りがあると思い込んでしまうとチャンスを逃してしまいます。
丸の内イルミネーション2016がはじまりました。2016年11月10日~2017年2月19日までです。寒い冬にイルミネーションは心温まりますね。相変わらずこの界隈、東京駅前にて測定をしております。

この調査は、わが家の契約のSIMにて速度調査をしていますので、契約していない格安SIM会社さんはここに載っていません。またテスト時の周囲の状況にも影響を受けるため、目安としてください。2016年10月から調査を介しており、今までのMVNO速度調査結果はこちらにまとまっていますので、相対的な傾向をつかむのに役立つと思います。

※参考値としてご利用ください。場所、時間帯により速度が変わります。
| 上下 | 1月29日23時台 埼玉県 | 2月10日19時台 東京大手町 | 3月14日19時 東京都大手町 | 3月26日 東京都大手町 | |
|---|---|---|---|---|---|
| LINEモバイル | DL | 33.53Mbps | 27.47Mbps | 25.20Mbps | 30.51Mbps |
| UL | 13.64Mbps | 8.93Mbps | 13.54Mbps | 10.65Mbps | |
| mineo(d) | DL | – | – | – | – |
| ドコモ回線 | UL | – | – | – | – |
| mineo(a) | DL | 19.66Mbps | 16.51Mbps | 13.52Mbps | 15.50Mbps |
| au回線 | UL | 6.96Mpbs | 9.43Mbps | 6.98Mbps | 8.90Mbps |
| IIJmio(d) | DL | 24.43Mbps | 14.52Mbps | 20.54Mbps | 14.89Mbps |
| ドコモ回線 | UL | 6.99Mbps | 5.65Mbps | 9.54Mbps | 7.09Mbps |
| IIJmio(a) | DL | 14.45Mbps | 16.19Mbps | 16.90Mbps | 15.28Mbps |
| au回線 | UL | 7.74Mbps | 6.73Mbps | 9.78Mbps | 9.10Mbps |
| 楽天モバイル | DL | 21.78Mbps | 20.59Mbps | 18.50Mbps | 21.05Mbps |
| UL | 6.99Mbps | 6.90Mbps | 8.98Mbps | 9.99Mbps | |
| U-mobile | DL | 13.42Mbps | 9.14Mbps | 13.91Mbps | 14.70Mbps |
| UL | 7.31Mbps | 6.62Mbps | 7.31Mbps | 8.91Mbps | |
| DTI SIM | DL | 5.52Mbps | 4.49Mbps | 10.55Mbps | 9.04Mbps |
| UL | 6.34Mbps | 4.50Mbps | 6.09Mbps | 8.08Mbps | |
| WiMAX | DL | 34.31Mbps | 26.54Mbps | 27.75Mbps | 29.94Mbps |
| 詳細はこちら | UL | 16.50Mbps | 13.99Mbps | 18.84Mbps | 14.31Mbps |
テストにはiPhone7〜Android端末を複数台使用。LTEの上限スピードにばらつきはありますが、その最大スピードは理論値のため実際にはでないと考えられますので、低速域においては端末にばらつきがあっても問題ないと考えております。Speedtestアプリにて、測定値でほぼ3回測定しその平均値を公開。
LINEモバイルの速度
10月のプレ販売時から非常に好調な速度となっています。当時から下りのスピードがかなり速かったのですが、引き続きいい数字を叩き出しているのが、LINEモバイルです。ユーザー同士でデータ容量をプレゼントすることも可能ですが、実際にこの機能を使っている人はいるのでしょうか。LINEユーザー数からして最も交換が進みそうですが、サラリーマン利用率は低いかも。子どもの学校友だちでやっと機能するのかもしれませんね。交換に釣られるのは、高校生〜大学生がメインかな。
mineo
/マイネオ、IIJmioの速度
安定的な印象。マイネオも速くて安定していますが、IIJmio(IIJミオ)の昼間も速度が保たれている点はいいですね。よくIIJmioは通話品質が高いと言われますが、データ通信メインの場合は特に気にしなくてもよいと思います。
楽天モバイルの速度
引き続き良好な結果です。LINEモバイルの出現により、今後LINEモバイルを使うユーザーが増えてくると思われますが、引き続き人気でしょう。ポイント1倍追加などの特典があるため、通話SIMの場合は有利です。楽天経済圏の方は使わない手はないSIMとなっています。
U-mobile/ユーモバイルの速度
USEN系列のU-NEXTのサービスです。安定的に実用域を確保、速くもないけど安定的で実用的。ただ価格メリットもあまりないのでLINEモバイル、楽天モバイルでもいいのでは、という感じでしょうか。
DTI SIMの速度
最近遅くなっています。以前は10Mbps程度出ていましたが下り3Mbpsが定着。上りのほうが速くなっています。最近は改善傾向でしょうか。
引き続き容量制限もないWiMAXはオススメしています。

WiMAXをおすすめする理由は30GBなど定額でずっと使えるからです。通常利用ではほぼ通信制限もかかりませんし、au電波網内ではかなり快適に利用が可能です。
データSIMであればいつでも違約金なしにやめられるので、手軽には契約が可能。割引があるMVNOでは実質半年無料などなりますから、お試しにはぴったりです。
通話SIMにしてしまうと半年程度は契約に縛りが出るのと、転出料も付いてきますので、慎重に検討する必要がありますので、速度を参考にしていただければと思います。ダウンロード速度は現代社会においては非常に重要な要素で、速度が通信のスムーズさ、満足度に直結し、タイムイズマネーだと思います。
2017年2月3月のおすすめ格安SIMランキング
今回の結果から現時点のオススメ格安SIMのランキングは以下になりますよ。圧倒的に今月はLINEモバイルをオススメしますね。速いです。価格は並ですが、速いのは正義だと思います。

1位 LINEモバイル
/LINE MOBILE
コミュニケーションフリーはLINEを含めソーシャルメディアTwitter、Facebookなどの通信費をデータ通信にカウントしないプランです。圧倒的に他社より速くオススメできます。
2位 mineo
6か月-800円キャンペーン中
価格.com満足度1位の格安SIM回線、ドコモのほか、au回線の利用も可能。かなり快適。20Mbps超えで不満が出るとは思えませんし、なによりキャンペーンで安くなるので年間で考えるとかなりお得。データSIMで2台目にもよし!
3位 楽天モバイル
+850円で5分までの通話料が無料
安定の速度。楽天カード
を持っていればさらにポイント+1倍! メジャーかつ速いので、満足度も高いでしょう。
4位 IIJmio
格安SIMが3GB月額900円〜 東京駅前でも時間帯での差も少なく安定的。シェアプランもあって便利、10GB音声付きで3,260円でSIMも2枚追加でつけられてタブレットなんかにシェアできます。
5位 U-mobile
通話セットのSUPERなら毎月のデータ容量を追加キャンペーン実施中。1GB、5GBに加え、LTE使い放題プランもあります。
調査場所について 東京都内 埼玉県内で測定実施

東京駅周辺を中心に埼玉県内でも測定。埼玉県は市町村が公開できる場合は公開いたしますが自宅近辺の場合には埼玉県とだけ記載しております。
価格も重要な要素ですが、すでに格安SIMは価格戦争となっており多少の付加価値は各社打ち出していますが、3GBが900円〜1,000円くらいという価格は、どこも一緒です。お金は時間ですから、安かろう遅かろうでは絶対的な金額では安くはなりますが、速度満足度が極度に落ちるため、乗り換える意味がなくなることすらあります。
価格だけではわからない実際の通信速度を公開していきます。基本的には10Mbpsあれば通常利用に大きく問題となることはないと思っていますが、格安SIM選びの参考となればと思います。

MVNO各社のランニングコストの比較は以前書いていますので、ご参考に。
大手キャリアでは通信環境がいいと100Mbpsとか爆速となりますが、音楽、動画ダウンロードやテザリングによるパソコン通信でもない限り、スマホでの通信にそこまでの速度は不要かと。あと、SoftBankのギガモンスターなど、20GBモバイル(ほとんどの人が5GB以下しか使わない前提だったのでこれを使い切るのは大変です)が必要な方には、U-mobile、DTI SIMが使い放題プランを出していますので検討余地があります。ただし、経験ではDTI SIMで使い放題で1〜3Mbps程度となっていましたので、多少のストレスがかかります。
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