ニュー新橋ビル。新しいようで古い、古いようで新しいこのビルは、超個性的なお店が軒を連ねるカオスなビル。このビルは、よくテレビのサラリーマン街頭インタビューで使われる新橋駅北側のSL広場側からの入り口と、新橋駅烏森口からの入り口と両側からアクセスできる好立地です。さて、今宵はカニ。正月以外でも、カニを食べたくなる庶民派カニ居酒屋へようこそ。
カオスなニュー新橋ビル地下一階へ

このビルはカオスですね。パチンコ屋脇の飲食店やら、大衆居酒屋と大衆居酒屋の間のテナントにゲームセンターが入っているとか、ゲーセンは2軒あるとか。どういうテナントの入れ方をしたらこうなるのかと思いますが、これぞ新橋という感じですね。駅南側の地下街も同じようなテイストですから、もうこういうもんなんだと思うしかありません。日本鉄道発祥の地としてこれからも頑張ってください。

この地下街、「チャーハン王」などちょっと変わった店名のお店が軒を連ねて、見ているだけで楽しい地下街です。さてお店は地下一階「カレーは飲み物。」さんの向かいにある店舗です。店内ちょっと薄暗くバラック的な感じ、根室の漁港の市場をイメージした店内になっています。厨房は小さめ、焼くのはテーブルなので狭くても問題ないと割り切った感じですね。
量り売りもすごいが飲み放題もすごい

カニは北海道は根室の水産会社、マルダイ水産直送で、常時3〜4種類のカニがショーケースと水槽(生簀)に確保されています。
お得に食べたい場合は、梅セット2〜3名用1,980円。松セット2,900円がオススメらしいのですが、自由に選ぶ場合には、店員さんの案内で、店頭にあるショーケースで見て、量り売りを選ぶことになります。
この店に来てカニを食べないなんてことはないと思いますが、他刺身、つまみも充実していて結構安いです。今回は蟹に集中に選んでしまいましたが、ウニ甲羅焼き、かに味噌甲羅焼きはたのんでおくべきでした。
蟹の他に売りとしては、70種類以上のドリンクが299円/30分で飲み放題になります。30分単位で値段が変化するというこの飲み放題、2時間であれば1,196円とお得なわけです。ビール、サワー類が1杯250円なので、一時間に3杯飲めばお得ということです。
ショーケース、生簀で蟹を選ぶ

ショーケースというか、よくある冷凍庫と生簀です。
左奥、ズワイガニあし、ボイルは290円/100gとかなりリーズナブルな値段設定。これはいつでもあるらしい定番商品で、現地北海道よりも安いという話です。
真ん中奥はボイルの本ズワイガニ、550円/100g。右奥、焼き用本タラバは680円/100g。手前真ん中、焼き用本ズワイガニ、580円/100g。右奥、アブラガニ肩680円/100gで、手前に、お得な折れ足の盛り合わせ7,000円が限定でございます。

なんだか盛り上がる光景に、ついつい多く選んでしまいますね。蟹慣れしていないのでどのくらいでお腹がいっぱいになるのか、かに地獄だなぁと思うのかわかりません。

そしてさらに、生簀から出てきた花咲がに。このカニは夏が旬のカニ。カニは冬のイメージが強いですが、夏が漁期のカニで、幻のカニと言われています。東京ではあまり見かけないでしょうか。根室花まる(東京駅前KITTE)などに行かないとなかなか出会えないカニですね。小ぶりの花咲ガニ1.2kgをチョイス。値段は100gどのくらいか教えてもらえないままたのんだので不明です。
旬のカニを食べるには最高の店
競り(セリ)が名物らしいのですが、私が行った時は開かれていませんでした。10,000円程度のカニが5,000円程度で落札できるようでリーズナブルですね。

こちらはアブラガニ肩です。800gチョイ、5,500円くらいになります。これだけのカニとなると居酒屋価格としては安いとは思いますが、家庭の食卓に登るには高すぎるので、飲み会というイベントにかこつけて食べる贅沢ですね。
結局、ボイルズワイの安いやつと花咲がに、アブラガニを選びました。

たっぷりな、かにみそ 350円。白ハマグリはショーケースから1つ390円。アブラガニ肩を並べて焼き上げます。カニの分解はお店の人が全部やってくれて、焼けるのを見ているだけという楽チンさ。

刺身5点盛りは1,280円という良心的な値段。飛び抜けておいしいかというとそうでもないですが、十分でしょう。ボイルズワイの足ですが、細いので身も細いです。身は全体に入っているので、スカスカの安いカニではないことわかります。290円/100gという値段としては十分ですが、4人で行って肩から足が4本でているものを4つたのんだのは、量が多すぎでしたね。他のカニがあるのと、若干ボイルの塩気が強いので飽きます。

こんがり焼けて、食べごろのアブラガニ。これかなりおいしいですね。よけいな味付けなしに、ホジホジで無心に身をかき出してほうばるおいしさです。肩の付け根の方も、しっかり身が入っていて満足度が高いです。ケンタッキーのチキンもそうですが、カニは無心、無言で食べることになるのでデートには向かないですよね。
花咲ガニはボイルで登場。ボイルかどうかの指定はありません。ボイルがベストということでしょう。

先ほどまでのドス黒い赤茶色から、一気に真っ赤になり、花が咲いたかのようなきれいな色になりました。

こちらもお店の人が、どんどん解体してくれます。食べるときにはトゲに注意ですよ。かなり身が詰まっていて、味もいい、程よい甘みとカニの風味がすばらしい一品です。
この他、カニ釜飯をいただきました。卓上で炊く方式です。カニ風味がぱーっと広がるご飯は締めにどうぞ。
カニが食べたいときに、気軽に行きたいお店。気軽に行けるカニ専門店としての利用価値高し! とはいえ、ショーケースからわけもわからずたのむと、飲み放題でなくても一人5,000円は超えてくるので、食べログ平均利用金額からはかけ離れます。
バラック感を感じながら程よく食べて、さっと退散するのが粋なんじゃないでしょうか。
かに地獄 新橋 詳細情報
かに地獄 新橋 /カニジゴク
東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル B1F
月~金16:00~23:30 土日祝 15:00~23:00
奇数月第2日曜日が定休
03-4577-9722
オープン当初の2010年はランチもやっていたが、現在はディナーのみ。勝手丼(釧路が発祥)など丼モノを提供していた。
