格安中華スマホ UMIDIGI OneとOne Proのレビューです。この端末、iPhoneXシリーズと同様に顔認証もでき、さらに指紋認証もでき、リアカメラ16万画素とかなりの高スペックとなっているモデル。それでいて1万円台とiPhone Xシリーズと比べると価格が1/6〜1/10という脅威的な値付けの端末です。質感も高いですし、背面はマジョーラカラーとなっており一歩先を行った感じですが、果たして使用感はどうでしょうか。
本レビューにあたっては海外通販サイトGEARBESTさま(gearbest.com)よりサンプル提供を受けています
iPhone XSとほぼ同等な大きさ・重さで1/9の価格を実現 OneとOne Proの違い


UMIDIGI Oneは激安です。10,000円のスマホというと、格安スマホキャリアにありがちな、SIMが格安なのに本体まで格安すぎてとんでもないスペックのスマホが売られてきたりするわけですが、UMIDIGIはこの価格帯としてはかなりいい線をいっているスマホです。どのくらいいい感じなのかは、レビューしていきますが、まずは開封をしていきます。


箱は紙でできているので、それほど高級感はないのですが、Thanksカードなど入っていて丁寧なパッケージングです。UMIDIGI One本体と簡単な説明書、赤いケーブルが印象的なUSB-Cケーブル、充電器(欧州仕様)、USBスロット着脱用のピンがはいっています。USB充電器は手持ちのものが使えるでしょうから、特にコンセントプラグの仕様が日本と異なるものであっても使わなければいいだけの話なので問題にはならないでしょう。
UMIDIGI OneとOne Proのスペックや違いは?
見た目がほぼ同じUMIDIGI OneとOne Proは何が違うのでしょうか。
UMIDIGI ONE Pro | UMIDIGI ONE | iPhone XS | |
---|---|---|---|
価格 | 16,000円程度 | 13,000円程度 | 112,800円〜 |
サイズ | 148.4×71.4×8.3mm | 148.4×71.4×8.3mm | 143.6×70.9×7.7mm |
重量 | 190g 実測185g | 190g 実測185g | 177g |
バッテリー | 3250mAh | 3550mAh | 2658mAh |
OS | Android 8.1 | Android 8.1 | iOS 12 |
CPU | MT6763 Octa Core2.0GHz | MT6763 Octa Core2.0GHz | Apple A12 |
メモリ | 4GB | 4GB | 2GB |
主記憶 | 64GB | 32GB | 16GB |
ディスプレイ | 5.86インチ | 5.86インチ | 5.5インチ |
解像度 | 1520×720 | 1520×720 | 1334×750 |
リアカメラ | 12MP+5MP | 12MP+5MP | 12MP+12MP |
フロントカメラ | 16MP | 16MP | 7MP |
Wireless | 802.11a/b/g/n | 802.11a/b/g/n | 802.11 a/b/g/n/ac |
SIM | Dual Nano SIM+Nano SIM | Dual Nano SIM+Nano SIM | nano SIM |
Bletooth | 4.2 | 4.2 | 5 |
NFC | ○ | ? | ○ |
顔認証 | ○ | ○ | ○ |
指紋認証 | ○ | ○ | – |
充電 | ワイヤレス充電対応 | – | ワイヤレス充電対応 |
価格差は30ドル程度なのですが、プロセッサーは同じ、メモリは4GBで同じですが、ストレージが32GBと64GB、ワイヤレス充電ができるか、できないかが違うようです。ワイヤレス充電はまだまだ発展途上の技術ではありますが、使い出すと便利ですのでストレージ容量32GBマシと合わせて、One Proのほうがおすすめです。
UMIDIGI OneとOne ProのAntutuベンチマーク

もはや、Antutuスコアも30万とか50万とかが出るようになってしまいましたが、日常的に必要なスペックというのも決まりつつあります。3Dゲームをバリバリにするようなようとでなければ、7〜8万のスコアがあれば通常利用は問題なくこなすでしょう。
UMIDIGI Oneシリーズはエントリーではなく、ミドルレンジ扱いになるちょうどなるあたりでしょうか。
少し重いが全面ディスプレイ、画面、背面と完成度高い
本体は実測185g、スペック190gとなっており、iPhone XSの175gから少し重いです。Huawei P20 liteが145gちょいなので、あ、少し重めだなって思う感じの重さですね。画面は1520*720となっていますが、iPhone XSが1334*750ということを考えると必要十分な解像度です。


かなりiPhone Xシリーズを研究したデザインになっています。背面ガラス裏はマジョーラ仕上げ?で美しい仕上がり、上部が紫で下部が青緑なので光の加減で玉虫色に見えるのではなくグラデーションがかかっている背面パネルのようです。
One Proは背面にはワイヤレス充電機能が搭載されています。OneもOne Proも同じ外観なのですが、本体には特に何も書いていないけれどワイヤレス充電が可能。買ったときに剥がす保護シートにワイヤレス充電マークが付いているか、くらいです。ストレージ容量も見た目ではわかりませんね。
UMIDIGI One 32GBで6.12GB/19%を使用していました。UMIDIGI One Pro 64GBで8.2GB/13%を使用していました。容量的にはビデオや音楽ダウンロードを多くされるような使い方の場合は、64GBをおすすめしますが、MicroSDカードスロットも備わっているため拡張も可能です。


画面に向かって右側に操作ボタンが集中しており、音量+、-ボタンの下が電源ボタン/指紋認証機能つきとなっています。電源ボタンに指紋を認証できる機能が付いています。画面向かって左はSIMスロットが付いています。nano SIMのデュアルスロットで、SIM二枚挿しでも同時にmicroSDが利用可能です。
少し重みを感じる重量ですが、ものとしての質感はメタルボディも相まってかなり満足のいくレベルでしょう。
カメラは若干青みが強く残像がある

カメラはiPhoneに比べると青みが強めです。単体で見るとそうでもないようにも思えますが少し冷たい感じに写ります。画素数的にはかなり高いスペックですが、ファインダーに映る映像を見ているとiPhoneに比べるとスムーズではありません。上下左右に振るとすぐに追随しないので、ブレには弱いと言えるでしょう。


広角側は少しシャープな感じで写り、細部はよく見ると潰れた感じになります。通常使う分には問題にはなりづらいですが、気になる方は注意が必要です。同じところから撮った写真ですが、ズームにして撮るとよくわかるのですが、電柱、人の脚が二重になっているのがわかります。当初は被写体の動きが速いとこのようになるのかなと思ったのですが、電柱のブレも考えると手振れが結構シビアに写ってしまうことがわかりました。昼間撮影しているので光量は十分かと思いますが、しっかりホールドして撮影するようにしないとブレやすいです。


広角側、一見きれいに写っています。ただし高速で移動するタクシーは残像が残りました。通常のカメラでは線で写りますが、デジタルなためか、ちょっと不思議な感じに。動きの速い被写体が横から入ってくるような撮影には向きません。
夜間撮影はぱっと見、悪くありません。ただし、やはり細部の潰れは発生しています。拡大しなければ問題ないですが、写真撮影が多い方はカメラには弱点があることは知っておいた方がいいでしょう。


UMIDIGI Oneシリーズは、10,000円台という価格でiPhone XSのような外観と日常生活には必要スペックをおさえたモデルです。顔認証+指紋認証を備えており、暗いところなど顔認証がしづらい場所では指紋を使えるなど便利な仕組みになっています。
総じて価格からして悪くない性能です。基本機能として電話に出る、LINEをする、メールチェック、ニュースを見ることやSNSに支障が出ることはないので、あとはカメラ性能をどう捉えるかでしょう。
スマホをおとりあえず安く持ちたいお父さんや、子どもの外出用にととにかく安く済ますという用途でも使えますし、安くても日常スペックは確実に抑えておきたいというニーズを満たす、価格と性能のバランスが何よりも魅力です。
さらに新型、UMIDIGI One Maxも出てますよ。極小ベゼルで、iPhone Xシリーズの上を行ってますな。
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